【あらすじ】

いつもと変わらない、ある高校の教室の朝。そこへ、「朝起きたらこの学校の生徒になっていた」と言う転校生がやってくる。高校生たちの日常、生活。生きること、死ぬことへの疑問。転校生を受け入れながら、身近な出来事を通して、この世の不条理を描き出す群像劇。

1994年に上演されて以来、何度も高校生や若手キャストによって上演され続けている。平田オリザが提唱した「現代口語演劇」の代表作としても知られる。

【作品によせて】

女子高生しか登場しない「転校生」を年齢も性別もバラバラな人たちでやってみたらどうなるんだろう、と興味が湧きました。今後、年齢とか性別とか人種とか見た目とか、どんどん自由になっていくと思うし、自由になっていってほしい。そんな願いを込めてみたり。

最初で最後の「転校生」。是非、劇場で体験してみてください。

山中志歩


社会と自分自身との境界。そこに横たわる「違和感」を強く認識し、その間で揺れて、悩むこと。そうした瑞々しく繊細な感性の持ち主を、人は「若者」と呼ぶ。やがて老いを重ねる中、絶望を繰り返すことで慣れていき、「違和感」を感じなくなっていく。

しかし今回、舞台上に現れる高校生は、全員成年だ。今はなき高校生当時の若さに恋焦がれて、「アオハル」ぶるのはとても気持ち悪い。私たちなりのアプローチから、やるせない世界で、いまこの瞬間を生きている、生命の輝きを探りたいと思う。

柳生二千翔